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体調を崩し、活動を休まれていた睦美さんのご家族より、睦美さんが逝去された旨ご連絡がありました。

睦美さんの訃報に接し、関係者一同哀しみにたえません。

心から哀悼の意を表します。

 

ご葬儀などはすでに近親者で執り行われたそうです。

ご遺族のご心情に配慮し、本日まで公表を控えておりましたこと、何卒ご理解頂きたくお願い申し上げます。


ご両親様より皆様へご挨拶文をお預かりしております。

謹んでここに掲載させていただきます。

 

『かねてより、体調を崩し、自宅で静養しておりました娘 睦美ですが、先般旅立ちましたこと、ご連絡いたします。睦美はリンパ管腫を持って生を受けてきましたが、歩む会の活動を通して、同じ苦しみや悩みを持たれている方や、そのご家族のためにできることを模索してきました。その志半ばで会の歩みにブレーキをかけてしまうことになってしまったこと、お詫びすると共に、拙い睦美の活動を支えていただきました皆様には心より感謝申し上げます。

 

 睦美はリンパ管腫を持って生まれてきましたが、自分が苦しんだり悩んだりする以上に、人が苦しむこと、悲しむことを強く忌避しておりました。そんな中で歩む会と出会い、自分の歩むべき道を見出していたように思います。そんな睦美の25年余の人生に、私たちは心から愛情を注ぎ込んできました。このような苦しみというのは、たくさんの顔を持っていることも経験しました。今後はこれまでと変わりなく愛情を注ぎ込み続ける意味で、可能な限り睦美の遺志を継ぐためにも、歩む会の活動にご協力できればと考えております。

 

 リンパ管腫とともに歩む会事務局の皆様におかれては、ひとかたならぬご配慮、お心遣いをいただきましたこと心より感謝いたします。

 
​ 最後に25年前、リンパ管腫に関する情報はほとんどなく、私たちは大変苦労しました。そんな中で、歩む会の基盤を築かれることになった故荻田修平先生のご功績に感謝すると同時に、先生の遺志に愛娘の心が少しでも反映されることを心から願っております。』

 

ご両親様のお言葉通り、生前、睦美さんは積極的に歩む会の活動に参加されており、今後取り組みたいことを沢山語って下さっていました。

 

「当事者さんが孤独を感じないような場所を作りたい」

「活動は当事者さんだけではなく、第三者の存在が必要。当事者さんの声を聴いてほしい」

「当事者さんや保護者さんが必要とする情報をまとめた冊子を作りたい」

「子どもたちが中心の交流イベントや子ども向けの勉強会を開きたい」

「リンパ管腫が難病指定になるよう働きかけたい」

 

やる気に溢れ、しっかりとした考えをもち、リーダーとして仲間を引っ張る行動力と発信力を備え、常に相手を思いやる優しさをもった睦美さんは歩む会の中心的存在でした。

 

私たちは今後活動をどうするべきか迷い悩み、活動停止も考えました。しかし、ご両親様をはじめ、当事者の皆様や保護者の方々、そして医療者の皆様から協力を惜しまないとのお申し出をいただき、もう一度原点に立ち返って、「すべてのリンパ管腫患者さんをサポートする」という設立当初の目的を再確認し、歩みを止めない決意を新たにしました。

 

ご両親様ならびに皆様のお力添えを頂きながら、当会前身である荻田修平基金の礎を築いた荻田修平小児外科医の遺志と、皆が生きやすい社会の実現を願う中島睦美さんの遺志を受け継ぎ、リンパ管腫と共に歩む会は今後もより良い社会の構築を目指して活動を継続して参りたいと存じます。

歩む会一同

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